琴柱(ことじ)を移動して調弦するのが「箏」、琴柱を使わずに音のつぼをおさえて弾くのが「琴」です。
「箏」は常用漢字になく、世間に浸透していない理由から「琴」の字が代用されているそうです。
(…常用にしてくれよ~(;´Д`))
とはいっても、やっぱり原理の違う楽器なので、この機会に「箏」を覚えてもらえると嬉しいです♪
※箏の絃は13本あり、琴柱(柱)を1つずつかけます
約6尺(182cm)あります。
持ち運び時、室内ドアの高さが低いと、うっかりぶつけてしまうので注意です。
龍の象徴とされている楽器なので、各部には龍頭、龍角、龍尾など龍にちなんだ名前がつけられています。
正座して弾くことを座奏(ざそう)、立奏台にお箏を乗せ、イスに座って弾くことを立奏(りっそう)といいます。
私は立奏のが楽ですが、狭い場所などで、立奏台や椅子を置くスペースがない場合は、座奏のが適しています。
あと、和服を着て弾く時は座奏のが弾きやすいかも(←立奏だと袖が重いから)
三絃は安定感の面から、毎回ほぼ座奏で練習しています。
心に響く音でしょうか。
箏は、ちょっと物悲しい雰囲気も持ち合わせた、情緒を感じられる楽器かなと思います。
あと、弾き方の面では、
・誰でもすぐに音は出せる
・使う弦は13本だけ
・ある程度の筋力があれば続けられる
という、とっつきやすさがあります。
でも、奥は非常に深~い楽器です。
たいていの人は、「箏=大和撫子」をイメージするので、ジャカジャカ激しい曲を聴くと、「かっこええやん!」と驚きます。
ギャップのあるのも一つの魅力ですね。
珍しい楽器なので、それだけで惹き込まれた感じもします。
【必須】箏爪、チューナー 【便利】サージカルテープ、両面テープ
これらをまとめてポーチに入れています 。
筆記具も入れておくと、お稽古時「鉛筆忘れた!」となっても、慌てずにすみます。
チューナーで音程をとります。私は一般的な洋楽器用を使っています。
いつも442Hzで合わせています。
1,000円台のお手軽価格から1万円するものまで……材質によってピンキリです。
私が購入した象牙爪は8,500円くらいでした。
ちなみに黒い爪輪は1個300円ほど。
爪輪は次第に緩んでくるので何度か交換していますが、箏爪本体は、よっぽどボロボロにならない限り、買い替える必要はないと思われます。(爪の角は丸くなってきます)
一番使う親指の箏爪は角が取れやすく、私のは約15年目で中指の箏爪と入れ替えてもらいました。
こもった音がスパッとクリアに様変わり!
箏には13本の弦がありますが、初めて弾く時はどこが何番目の弦かがわかりやすいように、五、七、十の弦に印を付けます。
だんだん慣れてきたら印を消します。
印は色鉛筆や、擦って消せるマーカーペンなどを使います。
「弦に印!?」と思うかもしれませんが、十七絃(低音の箏)は印を付けておかないと、何がなんだかわかりません。
それに比べて箏は、オクターブ幅がだいたい同じなので覚えやすいです。
ちなみに、印を消すときはたこ糸でゴシゴシします。
箏爪の内側に両面テープを貼ると抜けにくくなります。
(下図の線で囲まれた部分)
サージカルテープ(ガーゼとかに貼る白いテープ)を、痛い指の爪の付け根辺りに貼る。
すると、爪輪が直接触れないので痛くなりません。
ただ、箏爪がきつめだとテープの厚みが重なって抜けやすくなるので、親指の腹をしっかり舐めてから貼ると良いです。
和雑貨屋さんでよく見かける和柄のジュエリーケースがあります。
1個700円ほどで買えます。
箏爪専用のケースは結構お高いので、私は数年間こちらを使用していました。
サイズが小さめなので入れ方に工夫が要りますが、丈夫なのでオススメです。
現在は壊れてしまったため、自宅で見つけたプラケースに入れています。
和柄シール等でデコってもお洒落ですね。
箏爪が傷つかず、爪輪がつぶれない入れ物ならほぼ何でもOKです。
私にもよくあります。ここ数年はまさにこの状態です。
調弦とるのすら面倒くさい……
弾けてくると楽しいけど、それまでは思い通りにいかずイライラ!ってすることも多々。
そういう時は、今まで弾いたお気に入りの曲をちょろっと弾いてみます。
私の場合はよく、ひとり『あこがれ』をしています。
学生時代に弾きこんだ思い入れのある曲で、指の練習にもなるし、Ⅰ箏とⅡ箏のメロディーラインを交互に弾くと、それなりに豪華に聞こえます。
練習中の曲以外を弾くなんて…という後ろめたさを感じるかもしれませんが、弾いていて楽しくないと更にお箏がイヤになります。
たまには違う曲を弾いて、気分転換するのも上達の秘訣だと思います。
演奏会で気になることの1つが楽譜めくり音。
ガンガン弾いている時ならまだしも、静かな所で楽譜をめくる音はものすごく目立ちます。
個人的に、あの「ペラッ!」音が嫌いなので、余裕を持ってめくる心がけをしていました。
がしかし、歳をとるにつれてものすごくめくりづらくなり、無理にめくろうとすると紙が曲がったり、2枚めくってしまったり…
「ああ!もうっ!鬱陶しい!」
そんな些細なイライラを解消するのに役立つのが付箋。
ページの端に貼り付けておくだけで、めくり効率(?)が驚くほどよくなりました。