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平成25年度事業 「船来山古墳群現地研修会 M支群」  

                                    開催日:平成25年4月28日(日)

柿の里駐車場にての注意事項説明

145号墳での解説状況

145号墳での解説状況

 今回の研修会は、昨年計画されていた事業が天候不良のため順延され、新年度に入り実施するものである。
 今回の参加者は31名、講師は吉田顧問にお願いした。M支群は一等地ともいえるO支群の東側に位置し、O支群に続く立地条件の良い場所といえる。この古墳群は5世紀末より7世紀中に至る約150年間にわたり古墳が造営されてきたものである。この古墳群で特色のある古墳は145号墳で、5世紀末に造営された古墳であるが、おそらく3〜4世代ほどで使用されたものとのことである。古墳からの出土品には、武器類、装飾品、須恵器が多数あり、須恵器については年代の異なるものが多数出土しているが、その生産地は近江産が多いとのことである。古墳の多くは現在に至るまでに盗掘にあい、原型をとどめることは稀であるが、この古墳に関しては、極端な盗掘の状況は見受けられない。この古墳の特徴として、横穴式石室構造の中でも、最も古い部類に属し、また、玄室最奥部に4か所のピットが存在し、その位置関係から、棺の架台基礎とのことである。架台に棺を置き何らかの祭祀を行っていたのであろうか
また、この古墳からは雲母片が出土しており、この風習は渡来系の新羅人にみられるものであるから、渡来人に関わる古墳の可能性も推察される。他に雲母片が出土している古墳が数基あり、また、O支群に3基ある赤彩古墳の風習も渡来系のものとの説もあり、船来山古墳群の多くに渡来人が関わっていた可能性も考えられる。

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現地集合場所での入山に関する注意伝達

174号墳での吉田顧問の細部解説

174号墳前での集合写真

174号墳での吉田顧問の解説