暫定公開中です(写真は後ほどUPします)
|
水温計の取付けとラジエターホースの交換 |
ご存知のようにヴィッツには水温計がありません。冷間時にはブルー、高温時にはレッドに光るインジゲーターがあるのみです。当然の事ながら、その中間の温度を把握することは出来ないので水温計を取り付けることにしました。
作業的には同じなので、ついでにラジエターホースとラジエターキャップも交換することにします。
ラジエターホースは当然の事ながらゴム製品ですので、経年変化によって劣化をします。特にアッパーホース(ラジエターの上側のホース)は高温となっており劣化が早いです。
なお、交換目安は5年。走行状態にも寄りますが、冷間時にホースを握ってみてヤワヤワの手応えであれば交換時期です。当然の事ながら、ヒビ割れがあるようなら即交換です。
またラジエターキャップですが、コレもゴム部品が多用されており劣化します。弁が内蔵されており、弁圧力の優劣で交換時期を判断されることが多々ですが、ホース交換時に同時に交換することをオススメします。理由は次でお話しします。
ということで、今回は水温計設置に合わせて、ラジエターホース(アッパー)、ラジエターキャップ、そしてLLC(クーラント液)を交換します。
さて、先ほどの同時交換のわけですが、車の水周りには常に1.1〜1.3kpaの圧力が掛かっています。この圧力はオーバーヒートを防ぐためのものですが、ラジエターキャップだけ、もしくはアッパーホースだけを交換したりすると全体的な圧力のバランスが取れなくなって古い部品の所から漏れたりするんです。
例えば、新車時には圧力1.1ぐらい有った物が、次第に劣化し1.05ぐらいまで落ちてきます。そこでラジエターキャップだけを新品に変えると、劣化していたホースの接続部などが圧力に耐えられず、クーラント漏れを起こしてしまうのです。全体的な劣化のバランスで耐えていたものが、バランスを失い不具合を発生させるのです。
では、ラジエターのロワホース(ラジエターの下側のホース)も同時に交換した方が良いのでは?という疑問が湧くのですが、ロワホースは冷却されて冷えたLLCが流れる為、それほど劣化が進みません。理想を言えば同時に全てを交換することですが、贅沢も言えないので、今回は見送ります。
参考:「クーラント(LLC)を交換しよう」
|
水温計を取り付ける |
今回取り付ける水温計は「AutoGauge」製の水温計です。この水温計は電子式で盤面がEL発光なのが特徴です。説明書が英文だったり、部品精度が甘かったりと何かと「困ったちゃん」のオートゲージ製のメーターですが、今回はアタリのようで見た目は特段不具合はなさそうです。
設置場所を熟考します。
メーター類の取付け作業の大半はこの設置場所に悩む事だと思います。
水温計ですので頻繁に見る必要も無いので、少し控えめにハンドル下のグローブボックス内に設置することにします。
|
さすがオートゲージ(^_^;) |
さすがオートゲージです。期待を裏切りません。
センサーのネジきりが甘くセンサーボルトに入りません(^_^;)
ダイスを持ち出して、ネジの切り直しです。
ネジを切りなおしたら、シールテープを用いて完全に防水し、センサーボルトにねじ込みます。
|
配線しましょう |
とりあえず、メーター本体とセンサーへの配線を行います。
今回はEL盤面、電子式と言うこともあり、比較的配線が多いです。
配線はギボシ端子を多用し確実に配線します。
|
センサーの設置場所 |
水温センサーを設置します。通常、水温センサーはラジエターのアッパーホースを切断し、その間にアダプターを介し、そのアダプターにセンサーを付けるのが主流です。
しかしながら、途中でホースを切断することから、ホースの継ぎ目が多くなることになり、水漏れのリスクが増大します。また、アダプター自体が腐食し無残な姿をさらしているものを多く見かけます。さらにホース内が一時的に細くなる事になり、LLC流量が渋くなりウォーターポンプに負担を掛けることになります。当然冷えも悪くなります。従って「クルマに悪影響を与えない」を標榜しているMIZOとしてはどうも一歩が踏み込めません。
ラジエター上部(アッパータンク)にネジを切り、そこにセンサーを入れると言う手もあるのですが、それも大変なので、こんなホースを探してきました。
BLITZの「クーリングパフォーマー」と言うホースです。メーカーのうんちくでは高温高圧に耐える云々が宣伝されてますが、おいらが注目したのはこの枝分かれホース!ここにセンサーを付けることが出来るのです。
見た目が派手なのがちょっと気になりますが・・・。
|
センサーを付ける |
センサーをコレからホースに組み付けますが、組み付けの前にセンサーのテストを行っておくと良いでしょう。組み付けた後に不具合が出てもバラすのは大変ですので。
さて、先ほどねじ切りしたセンサーをセンサーボルトにねじ込みましたが、コレをホースに取り付けます。ホースに差込み、ホースクランプで締めます。
|
ホースの交換 |
ホースを交換するにはまずLLCを抜く必要があります。ですから水温計を設置する際にはLLCの交換と同時に行うのが良いですね。LLCの抜き方については、「クーラント(LLC)を交換しよう」をご覧下さい。
クーラントを抜き終わったら、次にエアクリケースを外します。全て10ミリのボルトなので簡単ですね。エアフロセンサーや、スロットルインテークも外します。
ホースが取れるようになりますので、クリップをペンチなどで緩ませて外します。
次に新しいホースを取り付けます。
なお、ホースバンドですが、BLITZホースについていたようなネジ締め式のバンドはオススメしません。これはホースがなじんできたり劣化したりすると、水漏れやホース抜けがおきる為です。
もともと純正ホースについていたようなバネ締め式のバンドがオススメです。これだと常時締め込みの力が働きます。(トヨタはこういう細かい所まで気を掛けてます。これがトラブルを減らす為のコツなんです。さすがです。)
※先述の圧力バランスが失われ水漏れが起き易くなると言う件は、このバンドの装着で改善される場合もあります。
|
配線とエア抜き |
ホースを交換したら、水温センサーの配線を行います。センサーより伸びる配線をグロメットを通じてメーターに配線します。
配線が終わったら、エアクリケースを元に戻します。エアフロセンサーの配線もお忘れなく。
一通り元に戻したら、新しいLLCを入れ、エア抜きをしましょう。これも詳しくは「クーラント(LLC)を交換しよう」をご覧下さい。
水漏れの有無もこの時にキチンとチェックしましょう。
|
補足説明 |
今回私はセンサーの設置にBLITZのクーリングパフォーマーを使いましたが、如何せんこのホースはお高い!従って、センサーの設置はアダプターを利用する方の方が多いことでしょう。で、このアダプターを使う時の注意ですが、
1.アダプターの選択・・・削り出しアルミでアルマイト製の物が丈夫なようです。鋳造アルミに着色してあるものもありますが腐食が多いようです。ヴィッツは34ミリですのでサイズにもご注意を。
2.センサーの向き・・・センサーの向きですが、センサーを下向きにすること。見た目的に上向きに設置したくなりますが、下向きに設置しましょう。センサー部分に空気が入り、エア抜きは困難になります。
3.ホースバンド・・・常に圧力が掛かっているだけに、ネジ締めのバンドより、バネ締め式のバンドをオススメします。実際はバネ締め式のほうが安いのですが、なぜか付属品にはネジ締め式の方が多いです。また古いホースを再利用する場合、バンドは以前のバンドの「跡」が付いている位置に取り付けます。位置をずらすとなじみ位置もずれるので水漏れしやすくなります。
|
使用部品・工具等 |
AutoGauge(オートゲージ)製 水温計(EL盤面) 3,000円ほど
BLITZ クーリングパフォーマー(bB,ファンカーゴ用 品番75446) 9,800円 → Web通販で
8,000円ほど
LLC(ロングライフクーラント) 「クーラント(LLC)を交換しよう」を参考
純正部品番号(LLCの流れ順に並べてあります)
ラジエータインレットホースクリップNo2(E/G側) 90467-33006 220円
ラジエータインレットホース(E/G〜W/cap) 16571-21020 1,060円
ラジエータインレットホースクリップNo1(W/cap側) 90467-34004 220円
ウォーターフィラキャップ 16401-62100 910円
ラジエータホースクリップNo3(W/cap側) 90467-33006 220円
ラジエータホースNo3(W/cap〜ラジエタアッパ) 16573-21010 730円
ラジエータホースクリップNo3(ラジエタ側) 90467-33006 220円
ラジエータASSY
ラジエータアウトレットホースクリップNo1(ラジエタ側) 90467-34004 220円
ラジエータアウトレットホース(ラジエタロワ〜E/G) 16571-21020 1,060円
ラジエータアウトレットホースクリップNo2(E/G側) 90467-33006 220円
工具はLLC交換手順に順ずる。
エアクリケース外しに10ミリレンチ、エクステンションバー150ミリなど
メーター配線に端子用工具など
配線用ケーブル、ギボシ端子、コルゲートチューブなど 適量
|