平成26年度事業 「土器をつくろう」
第1回縄文土器展 -甦るふるさと古代の香り-
平成23年度より事業の一環として鋭意進めてきた「土器つくり」もすでに5年を経過し、会員の技量もある程度向上し、また、これまで蓄積してきた作品数もある程度の量となり、今後のさらなる技量の向上をめざして土器展を開催する運びとなった。
縄文土器は現在の陶器とは全く異なり全くの手づくりであり制作方法も焼き固めの方法も異なる。土器本体もまず土紐をつくりそれを丸めて少しずつ本体を立ち上げてゆく。要するに紐の太さが本体の厚みを決めてゆく。当時の人々は土器の文様以前にこの土紐つくりから始まる作業自体に祈りが込められたかもしれない。実際祈りが足らないとひび割れたり、ひも状の飾りが剥がれたりする。だから現代の我々が作るときも「よくくっつけ、くっつけ」と祈りを込めずにはいられないのである。また、本体の上から貼り付ける粘土紐による造形も祈りが足らないと焼きあがったとき悲惨な結果となってしまう。なんせ粘土という自然が相手なので、いくら粘土状態で仕上がりが良くとも800度まで加熱する途中および冷ます途中の手順が悪いとこれまた悲惨なひび割れが縦方向、横方向に縦横に走り大いにがっかりさせられるのである。こうした貴重な経験を積み重ね、また田神会長の懇切丁寧なご指導により、各会員が展示会を催すことができるようになれたのである。この場をお借りして田神会長には御礼申し上げます。
また、会場の一部に沓名公子先生のガラス玉作品を併設していますが、本会の会員もご指導を受け作品を積み重ねてきておりますので、同様の作品展を開催できる日も遠くはないと思われます。