多くの物質は温度が上がるのに連れて、固体、液体、気体と変化します。例えば水(液体)
の場合、温度が0度以下では氷(固体)になり、100度以上では水蒸気(気体)になります。
水素の気体分子は、2個の水素原子が結合してできています。水素原子は原子核1個と
電子1個で構成されていますが、これが2個結合した水素分子では2個の原子核の周りを2個
の電子が回っています。つまり、電子は特定の2個の原子核に拘束されており、それから離れ
ることがないので、水素の気体は電気を流しません。
気体の温度が更に上がると、電子は原子核の拘束から離れ、自由に動くようになります。
この状態が”プラズマ”です。すなわち、物資の状態は温度によって、固体 => 液体 =>
気体 => プラズマ と変化します。
プラズマは電子が自由に動くので、電気が流れます。”電子の重さ”に書いたとおり、原子核
は電子より重い(最も軽い水素原子でも、電子の1840倍の重さです。)ので、電界がかかった
場合の動きが鈍く、プラズマ中の電流は、大部分が電子の動きです。